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日々の雑記帳

JRAの厩務員がストライキ(でも競馬は開催)

 本日3/18(土)はJRAの厩務員がストライキを決行した。99年以来24年ぶりにストライキで競馬開催中止かと危ぶまれたが、組合員が行っている開催業務は調教師、組合非加入者、補充員らで回して、競馬は三場すべて開催された。

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 もともと中央競馬の厩務員の主要4労組(関東労・全馬労・関西労・美駒労)がスト権を獲得していたが、このうち全馬労が妥結し、残りの3組合が開催業務のみのストを決行した。競走馬の輸送を含む開催業務のみのストであり、通常業務(馬の身の回りの世話)はしていたそうである。

 (馬券を買うファンの立場から見た)競馬開催への影響は、馬券(ネット投票)の前日発売が無くなったことと、輸送担当者の代行者が見つからなかった2頭が出走取消となったことぐらいで、概ね問題なく開催は行われた。


 ストを決行した3組合は明日(19日)はストを解除、19日は通常開催となるようである。

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 調教師会側が組合側の要求を飲んだわけではなく、かといって組合側が調教師会側の回答に納得したわけでもなく、普段面倒を見ている馬が出走するのに立ち会えないのは居たたまれないという組合員(厩務員)の声に配慮した様である。ストライキをしても競馬は開催されるのなら、厩務員の立場からしたら「ストなんかやってる場合じゃない」って気持ちになるよな。

 競馬が中止にならず厩務員側は開催業務のみストをしても使用者側に大きなダメージを与えられなかったという結果になったので、最悪の場合、通常業務(馬の身の回りの世話)を含む全ての業務のストライキをしてくるのではとも思ったが、さすがにそれはしないようだ。最悪の事態を免れたのは良かった。ネット上では厩務員に味方してくれているファンも結構いたが、もし、通常業務までストをしたとすると、その様な人たちからまでも非難を浴びるのは確実なので。(そして何より馬がかわいそうなので。)

 ところで、今回のストについて、強行開催したJRAを非難している人がいたが、それはお門違いである。「JRAストライキ」と報じられるので、ニュースを斜め読みしている人は厩務員 vs JRAの春闘だと勘違いしているのだろうが、実際は「調教師が馬主に請求する厩務員の給与」を巡って争ってるから、「厩務員 vs 調教師会」の春闘である。JRAはむしろ被害者だ。主催者としては、(その良し悪しは別として)委託先が業務を履行してくれなかったらどうにか代わりを探して開催に向けて努力をするのが自然な流れだろう。

 結局誰も得をしないストライキだったが、競馬の将来を考えると厩務員の給料の格差問題などは引き続き協議して(競馬開催への影響を最小限に留める方法で)解決してもらいたいものだ。