ちょっと遅くなったが先日の日曜日(ばんえい記念当日)の帯広遠征記でも。
今年から今までJAL一社だけだった羽田―とかち帯広の飛行機の便にエア・ドゥが就航。というわけで4年ぶりにばんえい記念を観に行くこととした。エア・ドゥの就航日は3/27。ばんえい記念当日である。エア・ドゥの料金はもともとJALよりも安いのだが、JALの早割もそれに合わせて値下げしている。3/26と3/27の料金が1万円以上違う。前日から帯広入りすることも考えたのだが、飛行機の料金が全然違うので当日入りした方が断然お得だ。というわけで日帰り遠征を決行した。奇しくも3/26には私の出資馬であるシルクタローが出走。前日入りしていたら生観戦できたのにな。
しかし前日から帯広に行かなくて良かったこともある。3/26はドバイワールドカップデーだった(日本時間では3/27になってから)。ドバイワールドカップには日本馬が3頭出走していたのだが、おそらくこの日記を読んでいる人の大半がご存知の様に日本馬がワンツーを決めた。ヴィクトワールピサが見事にドバイWC制覇。トランセンドも2着と日本馬のワンツーだった。日本馬初のドバイWC制覇で、しかも2着も日本馬という歴史的快挙だ!その時間は寝ている予定だったのだが、何故か目が醒めてしまったのでグリーンチャンネルでその模様を観ていた。まさに「いいものを見た」という感じだ。起きててよかった。3/26に帯広に行ってたら宿ではおそらくグリーンチャンネルは観れないので、この歴史的瞬間をリアルタイムで見るということはなかっただろう。
さて、夜中に起きてしまったのであまり寝ていないまま、早朝から帯広に向けて出発である。府中発のリムジンバスで行くとちょうどよい便だったのでリムジンバスで羽田空港へ。JRAが夜間発売を中止しているせいで朝7時にならないとJRAの馬券投票ができない。そこで、ドバイの中継を見ながら予想してTarget Frontierに入力した買い目を、空港でノートPCから投票。この日の中央競馬の馬券は全てそこで投票したので、心置きなくばんえい競馬に専念できる。
行きはエア・ドゥの便が取れなかったのでJALの飛行機で帯広へ。メインレースと最終レースは専門紙「ばんえい金太郎」がウェブで無料ダウンロードできるのでiPadに入れておいて飛行機の中で予想…するつもりだったが間違って翌日のレースをダウンロードしていたので予想できず。帯広空港からは競馬場まで直通のバスが出ているので乗り込んだ。バスにはそれなりにお客さんはいたのだが、大半が帯広駅で降りてしまって競馬場まで残っていたのは数名程度。ばんえい記念なのにみんな競馬を観に来たんじゃないのかよ。
バスの中で偶然会ったKさん(Twitterで見ていたので同じ飛行機に乗っているらしいことは分かっていた)ととかち村で豚丼を食べる。帯広と言ったら豚丼でしょう。前回帯広に来た時は一度も食べなかったので今回は食べることとする。その他、競馬場無料入場券を貰える店で買い物して帯広競馬場に入場。
帯広競馬場では3Rから参戦。結局メインのばんえい記念まで観たのだが、その間全レースをエキサイティングゾーンで馬と一緒に走りながら観た。ばんえいと言えばこれがあるから生観戦はたまらないんだよな。
この日はばんえい記念なので多くの人が帯広競馬場に来ており、Twitterで知り合った人など何人かの方と現地でお会いできた。レース自体はそれぞれの観戦スタイル、ベストポジションがあるのでバラバラで見ているのだが、自然発生的に集合場所みたいなものが出来上がっていて、馬券購入後にそこに行くと誰かしらと会う。
さて、この日は中央競馬では高松宮記念が行なわれていた。それをテレビで見るためにiPad用のワンセグアンテナを持ってきていたのでワンセグで観戦する。グリーンチャンネルを観る環境がないので、地上波のフジテレビの中継を観る。フジテレビの中継を観るのって何年ぶりだろう。私の本命はダッシャーゴーゴー。最後までよく粘っていたが最後に交わされて4位入線。勝ったのはキンシャサノキセキ。2連覇達成だ。その後私の本命のダッシャーゴーゴーが降着を食らったというお知らせが。昨年のスプリンターズSでも降着を食らっており、またかよといった感じだ。
さて、話をばんえい競馬に戻そう。馬券は軸馬がよく3着に来るものの、ばんえいではワイドが売られていないこともあってか準メイン終了時にノーホーラ。飛行機の時間の都合上最終まではいられないのでばんえい記念に勝負を賭けるしか無い。中央も安い複勝をちょろっと当てただけで大赤字だし。
ばんえい記念のパドックは出走馬より先に誘導馬が入場。近くにいた子供が芦毛の誘導馬を見て「フクイズミだ」と言ってた。芦毛のばん馬は全てフクイズミだと思っているらしい(笑)。どの出走馬もオーラを発しているように感じられた。実際1000kgの重さの荷物を曳いて走るレースなので、その重さでまともにレースになる様な馬しか出てこないわけだから、オーラだけではなく馬体自体が普通のレースに出てくる馬より立派なのだろう。
さて私のばんえい記念の買い目であるが、本命トモエパワーからカネサブラック、フクイズミ、ニシキダイジン、ナリタボブサップ、ホクショウダイヤに流し。そういえば前回ばんえい記念を観に来た時に勝ったのがトモエパワーだったな、3連覇の1回目だった。昨年は残念ながら4着だったが今年は2年ぶりにばんえい記念を勝って欲しい。昨年はトモエパワーの西謙一騎手(元主戦騎手の息子)はばんえい記念初出場だったが、今年は2回目だし慣れがあるだろう。
さてレースであるが、今年は自衛隊による生演奏ではなく録音したファンファーレである。自衛隊のみなさんは震災被害者の救助が優先なのでやむを得ないだろう。ばんえい記念も他のレースと同様にエキサイティングゾーンを走りながら観戦すべく、スタート地点の近くに陣取る。
第一障害まではスムーズに進むが、その後は少し走って止まって息を入れてまた少し走る。その繰り返し。いつもよりも止まるペースが小刻みである。しかし、ばんえい記念の魅力はスピード感にあるのではない。1000kgという重い斤量を曳いて走る馬たちの力強さにある。第二障害に差し掛かり障害を登っていくが、他のレースとは違い一気に登りきる馬、いや登りきろうとする馬はおらず、障害の途中でも息を入れている。こうでもしないと最後までスタミナが持たないのである。
第二障害を先に終えたのは昨年の覇者ニシキダイジンと、昨年一昨年と2年連続2着のカネサブラック。この2頭の一騎打ちだ。激しい争いでありゴールまでもつれたが先にゴール板前を駆け抜けたのはカネサブラックだ。悲願のばんえい記念制覇。ニシキダイジンもよく頑張った。3着には末脚が魅力のフクイズミが突っ込んで来た。そして4番手争いは混戦だったが我が本命トモエパワー。年齢的に衰えたとは言え4着は確保できるのだから捨てたもんじゃない。
その他の馬も続々とゴールして全馬完走。最後の1頭になって着順が関係なくなってもほとんどの観客が固唾を飲んで見守っていた。そして最後の1頭がゴールした瞬間、観客からは温かい拍手が送られる。勝ち馬が決まった瞬間よりも最後の馬がゴールした瞬間が盛り上がるのはばんえい記念ならでは。これだけの感動を与えられるレースは日本にはばんえい記念の他には、中山大障害とグランドジャンプしか無いだろう。
ばんえい記念を観終わって急いで競馬場を出てバス停へ。ばんえい記念は17:15発走でレースが終わったのが17:22頃なのだが、帰りの飛行機(エア・ドゥの最終便)に合わせた空港行きバスの発車時刻が17:28なのである。最終レースどころかばんえい記念の表彰式もゆっくり見ていられない。普段の日(昼間開催時)はメインレースは16:55頃なので、このダイヤでも問題はないのかも知れないが、ばんえい記念はいつものメインよりも発走時刻が遅いしレース自体も長い。この日だけ特別ダイヤにするか臨時便を出しても良かったんじゃないだろうか?
ところがバス停に行くと空港行きバスを待ってるのは自分を入れて2人しかいなかった。バスが定刻より少し遅れてやってきたが帯広駅に着くまではバスの中の客は2人だけだった。エア・ドゥで東京方面に当日帰る人はあまりいなかったのかな?当日の飛行機はもっと遅い時間にJALがあるので当日組はそっちなのかな?まあ、タクシー等で空港までという人もいるだろうが。
そしてこの日就航したばかりのエア・ドゥ機で東京へと帰還。行きはリムジンだったので気付かなかったが京急の羽田空港駅が羽田空港国内線ターミナル駅と羽田空港国際線ターミナル駅に別れていた。夜中にドバイのレースを見て眠い中での日帰り遠征だったのでそれなりに疲れたが、中身の濃い一日だった。馬券成績はばんえいも中央も散々だったけどね。