日本競馬でのアラブ限定レースも9/27の福山競馬で最後。競馬が「軍用馬育成」の目的で行われていた時代はサラブレッドよりもスピードで劣るが頑丈なアラブの方が競馬の中心に位置していたらしいが、軍用としても日常生活における足としても馬が用いられることはほとんどなくなり、馬は競馬や観光馬車などの「見せ物」としてぐらいしか存在意義がなくなった現代では「走る芸術品」サラブレッドが競馬の中心となり、アラブという実用性に富んだ馬はどんどん縮小・衰退に追いやられてきた。
そして9月27日、最後のアラブ限定レース「レジェンド賞」が福山競馬場で行われた。その伝説となるべくレースを征した馬の名前は・・・
ザラストアラビアンがアラブ最後を飾る/福山・レジェンド賞
27日、福山競馬場で行われた開設60周年記念アラブ特別レジェンド賞(アラブ系、ダート1800m、1着賞金100万円)は、三村展久騎手騎乗の1番人気ザラストアラビアン(牡4、福山・松本満夫厩舎)が、後方追走から4コーナーで進出すると、直線逃げ粘る2番人気フジノコウザン(福山)を1馬身差交わし優勝した。勝ちタイムは1分59秒4(良)。さらにハナ差の3着には5番人気ウォーターピグミンが入った。
勝ったザラストアラビアンは、父レオグリングリン、母ディアルレーブ(その父ナイスフレンド)という血統。重賞初出走となった今年5月の福山さつき賞では3着に入っており、今回は3連勝での重賞初制覇となった。通算成績37戦13勝(重賞1勝)。
なお、アラブ系単独競走は本レースを持って終了することが決定しており、同馬が最後の重賞勝ち馬となった。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=39936&category=B
でき過ぎた名前だ。「最後のアラブ(馬)」。そんな名前を持つ馬が最後のアラブ限定レースを勝ったのだ。出来レースなのだろうか?もちろん実力のある馬であるが、最後のアラブレースということで馬名が受けたのだろうか、1番人気だった。この馬の単勝馬券を買った人の中には、換金せずに記念に持っておくという人もいるのだろう。最後のアラブのレースとしての記念のために。