三連休最終日の昨日(9/23)、JRAの「愛馬の日」というイベントを観に、世田谷にある馬事公苑まで行ってきた。馬事公苑の存在はだいぶ前から知っていたのだが行ったことがなかったので、この機会に行ってみることにしたのであった。
府中の自宅からは電車とバスを乗り継いで行ったのだが、電車の中で Google Map の経路検索で調べると、自宅から自転車で行っても時間的にほとんど変わらないことに気づいた。馬事公苑には(一般客が停められる)駐車場がないので車で行くのは無理だが、天気も良かったし自転車でも行けたかも。ただし、場内が広くてあちこち歩き回ったので、自転車だと疲れは倍増しそうだ。
さて、馬事公苑到着後、最初に観たのは「打毬(だきゅう)」という競技だ。日本版のポロみたいなものか。
赤軍と白軍に分かれて争っていたのは源平合戦を意識していたのかな?正確なところはわからないけど。
次に行われたのは流鏑馬(やぶさめ)。これは馬上から弓を使って的を射る、日本の伝統的な競技で、見ているだけで思わず背筋が伸びるほどの緊張感が漂ってくるものである。ここ数年府中の大國魂神社でも年中行事として行われているので、毎年見に行ってるのだが、神社の流鏑馬の場合、走路の関係上、的は2つだ。今回、馬事公苑の走路で行われたのは的が3つの本格的なものである。
走っている馬に乗りながら弓に矢をつがえて撃つ。撃ち終わったら次の的に備えて走りながら弓を用意する。考えてみたら、かなり器用さを要するもので、相当訓練を積まないと難しいだろう。現代では神事として行われているが、昔はこれが武士の鍛錬の一つであった。武士がやってた時代は現代のような軽装ではなく甲冑を着てやってたのだろうから、想像しただけで凄い。
甲冑の話をしたが、午後には甲冑競馬が行われた。それを見るために昼食も摂らずに残っていた。この日の馬事公苑はかなり混んでいて場内にはフードコードもあったがどこも行列が遅々として進まず、数少ない近隣の食堂もどこも満員で昼食を食べそこねたのであった。並んでると最も楽しみにしていた甲冑競馬に間に合わなさそうだったし。
この甲冑競馬とは、相馬野馬追(そうまのまおい)という福島県の相馬地方で行われる伝統的な祭りの一部である。相馬野馬追は、武士が甲冑をまとって馬に乗り、戦国時代さながらの競技を繰り広げることで有名なイベントだ。大きなのぼりを背負った鎧武者が馬に乗って速さを競う種目が甲冑競馬であり、今回は馬事公苑でそれが披露された。
実際、生で観れたのは馬たちが走っていくところのごく一部だけであり、競馬場のようにターフビジョンがあるわけでもないので、(近代競馬なら最も重要な)ゴールの瞬間も見れなかったが、幟を背負った騎馬武者が目の前を全速力で通り過ぎていくのは圧巻だった。
甲冑競馬が終わった後、アナウンスで「相馬野馬追は毎年7/21〜7/23に行われます。ぜひ足を運んでみてください」と紹介された。去年まではそうだったが、今年から猛暑対策のために2ヶ月前倒しで5月になったはずである。いつか現地に見に行きたいと何年も前から思ってたら、今年から日本ダービーの日とかぶる日程になってしまって行けなくて悔しかったので覚えている。と思っていたら、その後、日程は7月ではなく5月と訂正のアナウンスがあった。昨年までの野馬追のことを調べてそれを紹介したら、関係者からすかさず指摘があったのだろう。
今回は日本古来の馬に関する伝統行事を中心に書いたが、その他にも馬場馬術のエキシビションなど、馬関係のイベントが色々と行われていて楽しいイベントだった。ただし、三連休ということもあってか人が多かった(競馬場でのイベントと比べて子供連れのファミリー層の比率が高かった気がする)。