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日々の雑記帳

帯広遠征記(後編)

 遅くなったが先日の帯広遠征の遠征記の後編である。前編はこちら
 今回はばんえい記念当日分の日記。

3/25(日)

 朝起きてホテルで朝食を摂り、高松宮記念マーチSの予想を書いてWebにアップした後、モール温泉へと向かう。帯広といえば駅前でも天然温泉が湧いており大浴場として温泉があるホテルが多いのだが、私の宿泊先の安ホテルには大浴場は無かった。提携先の別のホテルの温泉に半額で入浴できるということで、そのホテルまで入りに行く。温泉に向かう時は晴れていたのだが、ひとっ風呂浴びてる間に天気は雪に変わったらしく、帰る時は雪になっていた。またしても雪か…。

 宿泊先に戻り中央の馬券を仕込んで帯広競馬場へ。1レースが始まるよりかなり前に着いた。コインロッカー争奪戦が激しいと思って早めに来たら全然空いてた。

 1レースが始まる前から競馬場でラ・フランスソフトを食べる。私は東京競馬場の耕一路に行くと店員が顔を見るだけでモカソフトの準備を始まるぐらいモカソフトが好きなのだが、帯広競馬場では売ってないのでラ・フランスソフトなるものを買ってみた。雪がちらつく中で食べるソフトクリームはうまい(笑)。このラ・フランスソフトだが、我が故郷弘前城近辺で売られている婆さんが屋台を引いて売っているアイス(正式名称不明)に似た味だ。ただし食感はアイスクリームではなくソフトクリームだが。ちなみに弘前のアイスに似たもので秋田にババヘラアイス(ババァがヘラで盛るというそのまんまの名前)というのがあるが、弘前のやつの方がラ・フランスソフトに味が近い。ババヘラアイスは盛岡競馬場でしか食べたことないな。

 さて、ばんえい競馬の方であるが朝一で競馬場入りしたにもかかわらず3歳戦は見てるだけで、馬券勝負は3Rから。しかしなかなか当たってくれない。

 場内ではイベントとして北海道池田高校のブラスバンドが演奏会を行なっていたが、演奏した曲が365歩のマーチとか仮面舞踏会とか高校生にしてはシブ過ぎるものばかり(笑)。まあ、競馬場の客層に合わせた選曲なのかもしれないけどね。その池田高校は午後のレースのファンファーレも演奏していた(もちろんメインのばんえい記念は除く)。

 昼ぐらいになると前日のばんえいクラスタ記念に参加した人やこの日帯広入りした人など知っている面々が集まってくる。その中の一人が3月いっぱいで勇退するばんえいの名物アナウンサー井馬博さんへ色紙を贈るということで井馬さんへのメッセージを書いた。「お疲れ様」と書こうとして「疲」のやまいだれの上の点を書いた所で漢字をど忘れして、点を打ってしまった後だったのでひらがなにするわけにもいかずに悩んだな(笑)。

 無料招待券を持っていたので昼に一旦退場してとかち村で豚丼を食べる。十勝と言えば豚丼だ。って前の日も食ってたけど。腹は満たしたものの馬券の方はなかなか当たらず。安い馬連1個当てただけだった。中央競馬のメインの時間帯は購入したばかりの新iPadにワンセグチューナーをつなげて中央競馬中継を観るが、こちらの方も見事にハズレ。

 さて、この日のメインのばんえい記念である。私の買い目はニシキダイジン−フクイズミの馬連1点のみ。一昨年の覇者で昨年2着のニシキダイジンはやはり強いので外せないし、これが引退レースとなるフクイズミも鞍上を松田に変えてきたのが期待できる。松田といえば昨年のばんえい記念の勝ち馬カネサブラック(フクイズミと同じ厩舎)の主戦騎手だが、そのカネサブラックが回避したためフクイズミに乗ってきた。ばんえい記念は平地競馬でいうと日本ダービーの様な特別なレースであり、騎手には単に技術面の巧さだけではなく大舞台での強さというものが必要となる。昨年のばんえい記念を勝った松田ならその大舞台での強さも持ち合わせている。だからここは勝負になるだろう。ということでフクイズミを買うこととした。

 陸上自衛隊によるばんえい記念用ファンファーレに続き聞き慣れたいつもの重賞のファンファーレが演奏されていよいよレーススタートである。1000kg(牝馬は980kg)という重い斤量を曳いているため、雪のせいで馬場含水率が高く滑りやすい馬場とは言えスピードは遅い。小刻みにレースは動く。ばんえいポイント第二障害も、一気に駆け上がる馬は居ない。


第二障害手前


 ニシキダイジンが先頭で第二障害を駆け上がる。そしてナリタボブサップが続く。しばらくしてからフクイズミの白い馬体が駆け上がってきた。ニシキダイジンは後続を寄せ付けずの圧勝。問題は2着争いである。フクイズミが第二障害を越えた時はボブサップがはるか前方に居たのだが、いつもの様にフクイズミが物凄い脚で差してくる。フクイズミは見た目の美しさもあるが、この鬼脚、この個性が人気の理由なんだよな。壮絶な2着争い。ニシキダイジンがゴールした瞬間よりもこの2頭の2着争いの方が盛り上がっている。私も「松田、差せ!」と声が枯れるまで何度も何度も叫ぶ。そして、最後のゴール直前でフクイズミが差し切った。熱いレースだった。そして私の馬券もどうにか的中した。

 1着から3着までが決まって馬券の当たり外れは決まったが、それでもレースは続く。3着までの馬が決まっているのに、ほとんどの観客がレースを最後まで見続けている。そして全馬完走。最後の馬であるトモエパワーがゴールした瞬間場内から暖かい拍手が沸き起こる。トモエパワーは私が初めてばんえい記念を生観戦した2007年の勝ち馬であり、思い入れのある馬だ。その後ばんえい記念3連覇という偉業を達成した。しかし、今回は明らかに頭数合わせのために出走してきたと思われる馬にも敗れてビリ。往年の力は全く出せなかったが、12歳という高齢で1トンの重さのソリを引いて完走した。それだけで拍手を贈るに値するだろう。勝ち馬が決まった瞬間よりも最後の馬がゴールした瞬間が盛り上がるのはばんえい記念ならではである。これだけの感動を与えられるレースは日本にはばんえい記念の他には、中山大障害グランドジャンプしか無いと言って良い。


トモエパワーがゴール


 ばんえい記念の発走は17:15発走でレースが終わったのが17:22頃なのだが、帰りの飛行機(エア・ドゥの最終便)に合わせた空港行きバスの発車時刻は17:28である。最終レースどころかばんえい記念の表彰式もゆっくり見ていられない。普段の日(昼間開催時)はメインレースは16:55頃なので、このダイヤでも問題はないのかも知れないが、ばんえい記念はいつものメインよりも発走時刻が遅いしレース自体も長い。
 日帰りだった昨年はばんえい記念終了後に速攻でバス停まで向かったのだが、今年は荷物が多いのでロッカーに預けてある。とてもじゃないがそのバスには間に合わない。ということで、Twitterで見つけた同じ便で帰る人と一緒にタクシーで空港まで向かった。4人集まれば良かったのだが3人しか集まらなかった。ちなみに帯広競馬場から帯広空港までのタクシー代は6000円ちょっとかかった。

 空港のロビーでノートPCでTargetを立ち上げてJRAの結果確認したところノーホーラであることが判明。ばんえいはちょっとプラスになったのだが、JRAは土日ノーホーラだった。