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日々の雑記帳

グランド牧場の道営の3歳馬たち

 以前、現3歳世代のホッカイドウ競馬グランド牧場の馬はレベルが高いとこの日記でもカイタノだが、そのグランド牧場の3歳馬たちの本州への移籍が続々と決まっている。

 まずは北海道2歳優駿の勝ち馬で全日本2歳優駿でも1番人気に支持されたビッグバンが、中央の伊藤圭三厩舎に転厩だそうだ。グランド牧場産で馬主グランド牧場で道営→伊藤圭三厩舎といえば王道パターンだ。ちなみに伊藤圭三師はグランド牧場の先代社長の息子であり、現社長の弟にあたる。最近は以前ほど多くなくなっているが、グランド牧場御用達の厩舎である。グランド牧場のエース格のスマートボーイは伊藤圭厩舎開業と同時に関西の厩舎から伊藤圭厩舎に転厩させているし。今回のビッグバンの移籍は芝のレースを使いたいというオーナーサイドの意向の様である。ぜひクラシックを目指して頑張って欲しい。芝でダメでもダートに戻したら活躍しそうな馬であるし、今後どのような路線を歩むのかは未知数だが中央競馬での活躍を期待する。あの厩舎はトニービン産駒でも関東オークス馬にしてしまう厩舎なのでダートの方が得意そうではあるが(そのトニービン産駒サクラヴィクトリア秋華賞2着と芝でも活躍していたが)。

 南関東に移籍するのがプリモエナジー、ナンテカ、ブンブイチドウである。プリモエナジーとナンテカが川崎の佐々木仁厩舎、ブンブイチドウが川崎の内田勝義厩舎へ移籍(えるえるさいずより)。今年は私も川崎にいく機会が増えるかも。特にスマートボーイ産駒のナンテカはとても応援している。もともと道営所属ながら南関東の重賞で活躍していた馬なので、今後もさらなる活躍が期待でき楽しみである。

 やはり、ホッカイドウ競馬といえば2歳戦なのかな。2歳で活躍すると中央や道外の地方競馬に移籍していってしまう。賞金的なものや冬は開催が無いのでその間に移籍してしまうということがあるが、馬産地振興というのが存在意義のかなりの部分を占めているからだとも思う。北海道といえば馬産地だし、こういう馬産地密着型の競馬も魅力的だと思う。もともと私は2歳戦はよく分からないのであまり熱心には取り組んでいなかったのだが、昨年はグランド牧場の馬達の活躍もあってか、地方競馬を中心にかつてないくらい熱心に2歳戦を見ていた。北海道で生まれた馬が地元のレースで頑張って、その実力が認められた者が中央や南関東等3歳・古馬が中心の競馬場に夢を求めていく。グランド牧場の主力組たちも、いよいよその時が来たんだな。今後も楽しみである。

 ここから先は余談だが、中央等で力に陰りが見えてきても、高知等に再移籍してもう一頑張りという道がある。10年前に高知競馬に行ったときは高齢馬ばかりだが、中央競馬や他の地方競馬でかつて活躍していた往年の名馬達が出馬表を賑わせていた。そういう競馬もあっても良い。プロ野球でいうとマスターズリーグの様なものだ。10年前に高知に行ったときはナリタブライアンはすでに他界してこの世には居なかったが、同期のダービー2番人気馬ナムラコクオーが高知で現役を続けていて、行きのバスの中で見知らぬ地元のオッサンとナムラコクオーの話題で盛り上がったな。高知競馬場の砂の質が脚元に優しかったり、近くに疲れにくくケガもしにくい育成牧場があることが高齢馬が活躍できる環境を作り上げているらしい。

 この様に各地の地方競馬にはその土地独特の特徴というか個性がある。特に馬産地北海道の競馬は、2歳の若駒たちのための競馬場であり、そこで名を上げた馬達が中央や南関東等に羽ばたいていく。単に馬券の売上で自治体の財源を確保するという存在意義だけではなく、そこには馬産地振興という意味合いが他の競馬場以上にあると思う。近年各地の地方競馬が相次いで廃止され、北海道競馬も存廃が議論されている状況にあるが、北海道競馬だけは他のどの競馬場よりも廃止してはならないと思う。馬券が売れるかどうかというのとは別次元で存在意義が大きいし。北海道競馬があるからこそ馬産が成り立ち、そして馬産を行っているからこそ競馬は面白いのだから。