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日々の雑記帳

JRAのIPATで地方競馬が買える様になる

 10月からJRAのネット投票システムIPATで地方競馬の馬券が買えるようになることが発表された。私は在宅競馬講座「自宅で競馬を楽しもう」というページを運営していることもあり、この話題を取り上げてみよう。「自宅で競馬を楽しもう」には運用開始が近づいてから今後入ってくる情報も含めて内容を反映する予定だが、ここでは現時点で分かっていることを紹介する。

JRAのインターネット投票システムを活用した地方競馬勝馬投票券の発売について

(全国公営競馬主催者協議会・地方競馬全国協会連名 報道発表資料)
 このたび、JRAのインターネット投票(IPAT方式)における地方競馬勝馬投票券の発売が、下記のとおり実施されることとなりましたのでお知らせします。
 これは、「中央競馬地方競馬の相互発売の拡大について」として2010年12月2日に発表した取組みの一環であり、近代競馬150周年の記念すべき日にあわせて、いよいよ実現の運びとなったものです。
 中央競馬地方競馬が連携を深め、お客様に更に競馬を楽しんでいただけるサービスを提供することで、我が国の競馬をより一層盛り上げていきたいと考えています。
 地方競馬で数多く実施される、ダート交流重賞競走などの魅力的なレースを、これを機会に是非お楽しみください。

1.発売開始予定日
  平成24年10月2日(火)〜

2.発売日(曜日)
  原則、火曜日・水曜日・木曜日・土曜日・日曜日
  ※特定の月曜日には、発売することがあります。

3.ご利用いただける方
  JRAインターネット投票の即PAT会員(A-PAT会員については、土曜日・日曜日・特定の月曜日)

4.発売する時間帯
  ○発売開始時刻 10時(ナイター開催場(除く高知競馬)は、12時)
  ○発売可能最終時刻 「別紙1」をご参照ください。
  ※各競走の発売締切時刻は、「発走予定時刻の4分前」となります。

http://www.keiba.go.jp/topics/2012/0724.html

 地方競馬のネット投票といえば、現時点では楽天競馬で全レースが買えて、その他にオッズパーク(南関以外)、SPAT4(南関+道営)があるが、もともと加入者の多いJRAのIPATで地方の馬券も買えるようになるのは便利である。

 ただし、地方競馬の全レースを買える様になるわけではない。月曜日と金曜日は発売せず、また、上記の引用記事では省略したが地方競馬が中止になった場合の代替開催は発売されない。しかも、ばんえい競馬は全く発売されないというのは痛い。それでも、買えるのは交流重賞のみという噂もあったのでそれと比べたら大分購入可能なレースは多いということになる。また、連勝式はオッズパークでしか発売されない。地方競馬の全てのレースを買うには他の既存の投票システムへの加入が必要だが、販売チャンネルが増えるのはいいことだ。中央競馬しか買っておらずIPATにしか入っていないライトな競馬ファンもたまには地方競馬を買ってくれるようになるかも知れないし、それが狙いなのだろう。

 理想は中央・地方全レースを同じシステムで買えるということである。どうせなら楽天競馬中央競馬も買えるようにして欲しい。主催者が運営しているシステムよりも主催者とは独立した組織が運営した方がしがらみとかがなく全レース売れる可能性が高いだろう。


 システムの可用性(障害の起きにくさ)という点ではJRA-PATは他の業者より大分上だよな。楽天競馬やオッズパークはたまに障害で投票できなくなるし、SPAT4も楽天やオッズパークほど頻度は高くないが落ちる時がある。ただ、JRAのPATがほとんど障害が発生しない理由はインフラがしっかりしているということだけではなく、今までは稼働日が限られていたのできちんと運用できていたというのもあるだろう。土日以外のレースも売るようになって今後どうなっていくかは不明。月・金の発売をしないということは、おそらく中央開催は極力落ちないようにしっかり運用していくつもりなのだろうけど。

 ばんえい競馬を売らないというのは重要なキー項目となる血統登録番号の体系が軽種馬とは異なるので統合にかかるコストや期間が大きいからというのがあるのかも知れない。楽天やオッズパークですでにやってるので技術的にも法的にも不可能ではないのだが、改修にかかるコストや期間を抑えて早めにサービスインさせようとしたのだろう。それだけが理由なら今回は間に合わなかったがいずれ発売するのだろうけど、どうなのだろう?
 現実問題としてJRAとしては軽種の地方競馬が衰退すると軽種の馬産地が衰退する&引退馬の行き先から地方移籍という選択肢が狭まり馬主のなり手が減ると痛手を受けるわけであるが、ばんえいの場合は発展しようが衰退しようがJRAは直接的な影響は受けない。だからばんえいは売らないのかも知れない。ばんえい競馬ファンとしては、JRAにもばんえい競馬に目を向けて欲しいのだが、将来的に売るつもりはあるのだろうか?


 私的には投票システムの統合よりも、地方競馬版のJRA-VANみたいなものを作ってTARGET frontierで主催者の垣根を越えて分析できるようにしてくれた方が数倍嬉しい。馬券なら既存の投票システムでも買えるわけだし。

 また、私の場合IPATはPCからはTARGET frontierのIPAT連携、スマホからはJRA-VANアプリからしか投票しておらず、通常のウェブでの投票には慣れていない。また、私は地方競馬の収支管理を楽天競馬でやってる関係上(現地にいる時でも)極力楽天競馬で買っており、IPATで地方の発売が開始されても慣れてる楽天競馬で買うだろう。ポイントもたまるし。

 ちなみに、IPAT(即PAT)で使用する口座を楽天銀行にしておけば、IPATも楽天競馬も同じ口座で入出金ができて便利だ。入手金に手数料がかかるが、入金は3万円以上なら手数料無料だし、給料振込口座にしておけば振込手数料も月5回まで無料になるので出金は他銀行経由でやれば手数料はほとんどかからない。

 私が使うことがあるかどうかは別にして、JRAのIPATで地方競馬の馬券を(完全ではないものの)買えるようになるのはいいことだ。中央競馬地方競馬の間にはまだまだ大きな垣根があるが、その垣根は昔ほどには大きくなくなっているし、今後はもっと取り払っていくべきである。それに向けて一歩前進したといえるだろう。

 今まで中央競馬しか買っていなかった競馬ファンの方も、これを機会にたまには地方競馬にも目を向けてみてはいかがだろうか?