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日々の雑記帳

山下書店東京ドーム店で買い納め

 今日は久しぶりに「元本拠地」ウインズ後楽園に行ってきた。学生時代はそこをホームグラウンドとしていた。8年ぶりのウインズ後楽園。後楽園自体6年ぶりぐらいだ。

 今は私は府中に住んでいるし、そもそもPATがあるおかげで馬券は自宅で買えるしレースもグリーンチャンネルで観れるのでウインズ自体行くことがあまり無い。

 なぜ、学生時代後楽園を本拠地としていたかというと、当時は100円単位で馬券を買えるウインズがそれほど無くて選択肢が限られていたという事情もあるが、レースが終わって次のレースを待つ間に山下書店東京ドーム店(以下単に「山下書店」と書くと東京ドーム店を指す)で立ち読みができるというのも大きい。

 山下書店といえば競馬関係の本がおそらく日本一充実している書店である。プロ野球関係についてもおそらくそうだろう。それからプロレスも。後楽園を本拠地としていた時代には何度もお世話になった。立ち読みがメインだったが競馬関係の本も何冊も買った。その書店で人と待ち合わせたこともあった。

 その日本の競馬関連書籍の総本山である山下書店が今月限りで閉店となる。非常に残念な出来事だ。府中に引っ越してからあまり行かなくなったとはいえ、あの競馬本や野球本の充実ぶりは圧巻だったし、そういう名物書店が消えてしまうのは非常に残念である。

 来週は府中開催なので競馬場に行く予定であり1月中にウインズに行くのは今日が最後なので、思い出の地である山下書店に「買い納め」に行ってきた。色々と立ち読みした挙げ句、買ったのは競馬ではなく競艇の本だったが。ちなみに後楽園には競艇場も場外売り場も無い。

 私が学生の頃は、東日本では関東&北海道のレースしか中央競馬の馬券が買えず、馬券を買ったりレースを見たりすることができるレースは1場か2場(第3場のローカル開催が関東か北海道の場合)だったが、今は開催する全場の馬券が買える。また、最近は各場のレースが10分間隔のことが多い。昔は5分間隔だったのでレースとレースの間に十分余裕があったのだが、今は10分ごとにどこかしらの競馬場でレースが行われており、レースとレースの間の時間があまり無い。つまり本屋まで行ってる時間の余裕があまり無いのである。そこが私が後楽園に通っていた時代と今との違いである。

 だから、レースの合間にやってくる人の数が少なくなって売上不振になったのだろうか?それから競馬人気自体陰りが見えているし、携帯を含むネット投票の普及でわざわざ場外馬券売り場まで出かけて馬券を買う人の数が激減したということもあるだろう。実際、普段本場で競馬を見てて久しぶりにウインズに行くと「灰色のオヤジ率が高いな」と感じた。馬券を買うだけならネットでできるので必然的にネット投票できない層が多くなるということだろう。そもそも昔ほどウインズは混んでなかったし。

 また、野球に関して言えば、後楽園を本拠地としていた日本ハムファイターズが北海道に移転した影響が大きいだろう。山下書店を訪れるプロ野球ファンの数も以前よりも減っていることだろう。

 時代の流れとはいえ、こういう名物書店が無くなるとは寂しいものである。昔はAmazon等のネット通販も無かったので、街の本屋さんで売ってない様な本を探すにはこういうマニアックな書店に行くしか無かったのだが、今は街の本屋さんに無い本はネット通販で入手できる。もちろん、欲しい本があらかじめ決まって無くて本屋で色々と見てみて気に入ったのを買うことができるなど、ネットよりもリアル店舗の方が優れている点もあるので、書店の存在意義は大きいが、やはり昔ほど売れなくなると経営は厳しいのだろう。

 野球関係の記事だがNumberに「さらば、愛しの山下書店東京ドーム店」という秀逸な記事がある。野球ファンにとってもそうだが、野球を競馬に置き換えてもそれは成り立つだろう。私はプロレスはあまり興味が無いが、おそらくプロレスファンで同じ様な気持ちの人も多いと思う。

 時代の流れとはいえ、こういう名物書店が消えて行くのは何とも寂しいものである。