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日々の雑記帳

アンカツの「前の2頭が見えていなかった」発言

 昨日のエリザベス女王杯で圧倒的1番人気のブエナビスタに騎乗して前の2頭に逃げ切られて3着だった安藤勝己騎手のコメント「前の2頭に気付いてなかった」について、この発言を非難している人が多い様だ。

 しかし、それはスタンドやTVカメラ越しに観ているからそう思ってしまうであって、実際に競馬場のコースであの位置取りで乗っていた騎手の視点で考えると見えていなくてもやむ終えないと思う。

 エリザベス女王杯の行なわれた京都芝外回りコースは3コーナーが上って下る坂になっていて、ブエナビスタが視界の開ける坂のてっぺんに差し掛かった時には、前の2頭はすでに4コーナー近くまで差し掛かってたんだし、その時点で角度的に視界に入っていなくても止むを得ないだろう。

 少なくともデザーモがJCでコタシャーンに乗ったときのゴール板誤認事件とは次元が違うと思う。ゴール板は固定された位置にあって動かないものだし、騎手なら距離感から大体どの辺にあるのかがつかめて当然のものなのに対し、馬はそうではないのだから。テレビゲームなら他馬の位置が画面の横にリアルタイムで表示されるかもしれないが、本物の競馬ではそうもいかないからね。

 結果的に前の馬を逃がしてしまったのだから、アンカツのミスが全く無かったというわけではないが、「前の2頭に気付いてなかった」という発言は非難されるべき筋合いのものではなく、騎手としての率直な意見だろう。いくら天才騎手でもあれだけ異常な展開になったらこんなことはあるさ。