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Winny裁判逆転無罪判決

Winny開発者、逆転無罪 二審・大阪高裁

Winny」を開発・公開して著作権法違反の幇助罪に問われた開発者の控訴審判決で、大阪高裁は罰金刑とした一審判決を破棄、無罪を言い渡した。

 P2Pファイル共有ソフト「Winny」を開発・公開して著作権法違反の幇助(ほうじょ)罪に問われた元東京大学助手、金子勇被告の控訴審判決公判が10月8日あり、大阪高裁(小倉正三裁判長)は、罰金刑とした一審判決を破棄、無罪を言い渡した。

 2006年12月の一審・京都地裁判決は、Winnyが著作権侵害に利用されていることを知りながらバージョンアップを繰り返したことが、著作権侵害ほう助に当たるとして、罰金150万円の有罪判決を言い渡し、検察側、被告・弁護側とも控訴していた。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/08/news031.html


 2006/12/13のこの記事で書いた、京都地裁で有罪判決がでたこの裁判。そもそも逮捕・起訴されたということ自体間違っていると思うのだが、高裁は無罪という至ってまともな判決を出した。高裁でも有罪になるほどには日本の司法は腐っていなかったらしい。

 もし、これが有罪となるのであれば日本の技術開発の発展の妨げとなるとしかいいようがないよな。私はWinnyは使ったことはないが、ソフトウェアとしてはすぐれたものを開発したわけだし、使った人の中にモラルに欠ける人がいただけである。これは作った人の責任ではなく使った人の責任である。検察もこんなのを起訴している暇があったら他に捕まえなきゃいけない人はいっぱいいるだろうにね。

 たとえば、WinnyのようなP2Pソフトを作るのが違法なら、CD-RやDVD-Rのようなデータコピーができる装置を作っているメーカーも同罪となる。デジタルな世界に限らず録画機能付きビデオデッキやを作っている会社やコピー機を作っている会社、売っている店なども著作権侵害ほう助罪だ。あとOSを作っているメーカーもね。

 もっと極論をいうと、殺人事件が起きて凶器に包丁が使われた場合、その包丁を開発・製造したメーカーは殺人ほう助罪ということになる。そして酒酔い運転で人を轢き殺した事故(というかこれは立派な事件だと思うが)が起きた場合、車を作ったメーカーはもちろん酒を造ったメーカーも罰せられなければならないということになる(ちなみに車を運転すると知りながら酒を飲ませた人は本当に有罪)。

 そんなバカな話はないだろう。

 高裁がまともな判決を出してくれてよかった。京都地裁が出したDQNな判決は、47氏個人だけの問題ではなく、日本の全ての技術者にとっての問題であるし(あれが有罪なら誰も技術者や製造業経営者にはならなくなるだろう)、日本の技術力の存亡がかかった問題であるわけでもあるので。

 それはそうと、著作権侵害自体は当然有罪だ。検察も優秀な技術者の人生を台無しにするためにDQNな裁判を起こすぐらい暇なのなら、違法コピーの配布のような本当に悪いことをしている人を取り締まればいいのにね。

 なお、この事件に関しては高木浩光先生が詳しく論じているので、興味がある方はご覧になってみるとよいだろう。